文字の洪水に溺れながら

人生初心者、でも人生のハードモードぐらいを生き抜きたい人間。

どこまでも離れていく科学者と民間人

今でこそ経営とプログラミングに興味を持っている僕ですが、実は高校ではなんちゃって物理学志望者でした。
ブラックホールとか宇宙とかめちゃめちゃ格好いい!世界の真理を見つけてやるぜ!」とか本気で思ってた時期があります、今思うと格好いいけど少し痛い子です。

とかを読んで得意になっていた時期がありました、若気の至りですね。

そんな適当な背景知識だけある状態で久しぶりに科学系のニュースを見ました。

http://www.asahi.com/science/update/0625/TKY200806250038.html
人工ブラックホール、地球は無事か 学者「心配ご無用」

陽子の超高速衝突実験で、小さなブラックホールができてしまうかも知れないけれど、地球がのみ込まれる危険は絶対にありません――。スイス・フランスの国境沿いで今秋にも運転が始まる大型円形加速器「LHC」について、ノーベル賞学者らの委員会がこんな「安全宣言」を出した。

記事の内容の信憑性はともかくとして(個人的にはホーキング崇拝者なので大丈夫だと思う)
科学者と民間の溝はどうやっても埋まらないものなんだな、と。

知識の真偽はともかくとして、何かの行動を行うとき知識がない人は、知識がある人の行動をたいてい理解できません。どうやっても理解できません。結構真剣に考えても理解できないことすらあります。前提知識の違いはかなり深い溝を作るのです。最終的にはこいつ馬鹿じゃないか思想に簡単に陥ります。

ここで問題なのは、知識がない人は割合その物事について考えていることが多いことです。折角考えたのにもかかわらず理解できないから見下すんです。でも実はそこで本当に必要なのは「知識を得る」事ですよね、だけれどもこの考えになかなか人は思い至らない。思い至っても行動に移す人はもっと少ない。
そもそも、知識を得るということは学ぶということだと思います、そして興味があまりない場合には学ぶには常に苦労が伴います。この記事で言えば「何で地球の未来の心配をするために大学院レベルの量子力学を理解しなくちゃいけないんだ!」という感じです。

「いちいち意見するために学ぶのは面倒くさい」という事態、でもこの意見にも一理あるのは確かです。そんなことをしていたら時間が足りません、そして何よりも「知識がないんだったらしゃべるじゃねぇよ!」という暗黙の言論統制が発生してしまいます。


言うまでもないですが現代の中で一番この事態が発生しているのが科学者と民間です。
特に大学院生レベルですら最先端の事を理解できなくなっている現代では、思いのほかこの前提知識の差異は深刻だと思います、元記事のはてブにもありますが加速器があんなところからブラックホールを生み出すわけがないと理解できる人だって一部かもしれません。*1

現代科学においては各々が様々に難しいことを研究しています。
これからはこれらの学者と民間との知識量の差異を埋めるために活躍する、そんな仕事も出てきてもいいのではないかと思いますよ。
まぁ、なれる気はしませんが。orz

*1:実際はあの絵の円枠の部分を回り続けることによって加速されるため外枠のわっかの中で発生する・・・はずです。